ショートレポート:自動運転車の中で、利用者はなにするの?




http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/event/15/082900137/091500022/?SS=imgview&FD=-742239425

先日の2017年のフランクフルトモーターショーにて、アウディがレベル4の自動運転車両のコンセプトカーを発表しました(参考サイト)。

来年の2018年度に、A8がレベル3の自動運転を実装して市販するとのことですので、その先の未来を提示したことになります。

また同時に発表したEVは、700km走行できるバッテリーを装備するそうです。

 

 

 

前代未聞のEV祭り

みなさんも各種報道で、ニュースサイトなどでご覧になっていると思うのですが、

  • 「EVでなければ車でない」
  • 「自動運転が出来なければ存在価値はない」

と言わんばかりの、ものすごいキャンペーンが繰り広げられています。

まぁディーゼルエンジンで大失敗こいたドイツを始めとする欧州の自動車メーカー、並びに大手部品メーカーさんたち。彼らの目論見が大きくハズレてしまったため、次なる一手として、一気に市場を寡占すべく「水面下で手を組んでいる」のは想像に固くありません。

 

正直このまま電気で進んでいくことに、偏見BOTの中の人として疑問がないわけではありません。今後の発展は限りなく電池頼みなので、充電に関するブレイクスルーがない限り、一本足打法は危険です。

48V化PHEVなどを中心に、まだまだエンジンが主役で進むはずです

このあたりは過去の「偏見レポート:海外の様子」で記載しました。

 

 

 

 

自動運転とその未来

で、もう一つの話題になっている自動運転ですが、コレはもう避けようがない事実として進んでいくことになると思います。

 

「エヌビディア」の画像検索結果

ゲームのグラフィックボードのチップ(GPU)で有名だったNVIDIAが革命児となり、自動車の画像処理技術、並びにECUの集積化などがものすごいペースで進んでいます(公式HPのプレスリリース日経ビジネスのCEOインタビュー

現在のスーパーコンピューター、とまでは行かなくとも、TOPクラスのワークステーション並の性能を誇るプロセッサが車に搭載され、圧倒的な処理能力で運転に関する様々な問題を解決していく。これは時間の問題だと考えています。

 

 

この辺の概念については、私が先日書いた必読のレポート

偏見レポート:技術革新と人間の未来(シンギュラリティとは)

こちらに詳細に書いています。

コンピューターの爆発的な伸びによる未来の姿の一端を知りたい方は、便所に篭もるなどして時間を作って読むことをおすすめします。

その世界に、日本がどのくらい絡んでいくことができるのか、、、、ということが非常に興味深いポイントです。

 

 

 

車の中で何をするのか

さて、自動運転で自由になったドライバー・・・

運転しないからなんと呼べばよいのか?パッセンジャー? あまりしっくりこないので、ココではユーザーと呼びますね。

この自動運転車のユーザーは、一体何をするのでしょうか。

 

 

損保ジャパン日本興亜が、「自動運転が広まったら、車内で何をするか?」というアンケートを取られていました(アンケート原紙へのリンク

 

 

http://www.sjnk.co.jp/~/media/SJNK/files/news/2017/20170410_1.pdf

 

 

 

景色を眺めたり、飲み食いに音楽、テレビにスマホ、、、まぁ予想通りですね。空いた時間を何らかの形で暇つぶしする。公共交通機関に乗っているときと同じようなイメージでしょうか。

まぁ飲み食いや睡眠に関しては、公共というより多少プライベートな空間になるはずなので、よりハードルが低く楽しめると思います。

 

 

未来学による予想

ここで、先日読んだ電子書籍で、とても興味深い事が書かれていました。

未来予見」という、未来学という学問に基づいた将来予測について書かれた本です。

 

 

 

 

未来学について詳細な解説は避けますが、ざっくりいうと、

過去に起こった事をつぶさに調査し、その事象をパターン化する。そして現代に起きている事象にパターンを当てはめて、その先に何が起こるのかを予測する

という、「歴史は繰り返す」という言葉を学問レベルにまで昇華したものになります。

 

 

さて、この本には下記のような驚くべき文章が書かれていました。

未来の自動車は人や物を運ぶという運搬手段ではなく、人が移動する空間や時間を利用して病気の予防や治療を行う生命力補強手段になると確信しました。

未来予見〜「未来が見える人」は何をやっているのか?21世紀版知的未来学入門~より引用

 

未来の自動車の付加価値は、自由に移動したり自由な時間・空間を確保するということだけではなく、病気を治すということになるというのです。

健康を増進する道具

全く予想していなかった概念に驚くとともに、なるほどなぁと膝を打ちました。

 

 

健康には皆不安を抱えている

おそらく未来においても、私達人間は健康に不安を抱え続けるでしょう。

死や老化・病気への恐怖というものは、絶対に逃げられるものではありません。だからこそ、皆さん運動したり、炭水化物を抜いたり、水素水を飲んだりするわけです。

そんな折に、

 

「自動運転車に乗れば乗るほど、あなたは健康になれますよ」

 

なんてキャッチが付いたら、まぁ飛びつきますわな。自分だって乗りたいよ。

 

 

…とても大事なこととして、

  • 今より更に機能が進化しました。
  • +αの楽しいことが出来ますよ。

という売り込み方よりも、

  • 大変だった作業も、コレを使うとやらなくていいんです!
  • コレでもう痛くない!

とか言う、苦痛からの解放を訴えかけたほうが、人々は飛びつくという心理があります。

 

病気や老化といった恐怖という苦痛から開放されるのであれば、みんな喜んで利用すると思います。

こいつの前には、走る喜び・操る喜びなんか吹っ飛びますわ。

 

 

 

健康になる自動運転車の予想図

ココからは自分の妄想ですが、乗れば乗るほど健康になる自動運転車って、どういう装備が有るか。

ちょっと考えてみました。

 

  • 室内カメラ・マイク: 表情や動き、声で体調を判断する
    • …ちなみにカメラで体調を判断するAI技術は、アメリカで試験的に実用化されています(参考
  • エアコン: アロマなどを使ったリラックスする匂い、または直接薬効の有る薬入りのミスト
  • オーディオ: リラックスする音楽、またはカウンセリングAIによる対話
  • 窓ガラス: 必要に応じて遮光
  • シート: フルフラットになる電動椅子。マッサージ機能や低周波治療などもできるかも
  • その他: おいしい水と健康食品を準備。ユーザーがヤバイ状態だと判断したらそのまま病院に直行。クラウド上の患者データにアクセスして、かかりつけ医含めた最適な場所へ行く。

 

こんな感じでどうでしょうか。コレ、ちょっと乗りたいなと思いました(笑)間違いなく普及するわ。

あと書いていて思ったのが、「救急車をタクシー代わりにしないで!」というポスターを見かけた事。あの問題も、自動運転車でかなり解決するね。

 

実際は月額いくらみたいなサービスになるでしょうね。

安いプランは移動するだけ、高級プランになるとこういう健康増進車みたいなのを使えるとか。そういう棲み分けがされていくと思います。

 

 

まとめ

何れにしろ自動運転車の普及は、走る喜び、操る楽しみ、そして所有する喜びみたいなのも、ひょっとしたら消し飛ばす可能性を秘めているのは間違いありません。

 

そうなった時に、自動車会社として、どのような付加価値をユーザーに提供すべきなのか。

今はまだ自動運転を確立するだけで手一杯な感じがしますが、付加価値勝負になるのもそう遠くない未来の事になりそうです。

 

 

以上です。

 

 




2 件のコメント

  • こんにちは。いつもツイート共々楽しく拝見しています。

    今回の記事ですが、自動運転の普及はともかくとしても
    「自動車の健康増進装置化」については懐疑的な気持ちです。
    例として挙げていただいている諸々の機能・装置がもたらすものは
    言うなれば「リラクゼーション効果」の域を出ないものではないでしょうか?
    それらが「病気・老化からの解放」までの効果をもたらすとは私は思えません。
    (車が現在よりずっとくつろげる快適な空間になる、という意味でしたらごめんなさい)

    もう一つ疑問に思うことがあります。
    仮に、現在の医療行為に近いレベルの効果をもたらす何らかの小型機構が発明されたとして、
    それはわざわざ自動車に搭載されるのでしょうか?
    設置場所の選択肢の一つとしてはアリなのかもしれませんが…
    移動手段として恒常的に・ある程度長時間自動車を利用する層というものは意外と限られていますから、
    設置するにしても自動車よりは家の中がふさわしい気がしますし。

    • >heihachiroさん
      コメントありがとうございます。
      このBLOGの初のコメントが、とてもしっかりした内容意見を頂いて、嬉しい限りです。

      自動車の健康増進装置化が、「病気・老化からの解放」にダイレクトに結びつくとは考えにくいです。ただ、方向性としてはそうなるのではないかと思います。
      最初はおっしゃる通り、リラクゼーションや上質な空間と言ったたぐいのもの。ただこのリラクゼーションって馬鹿にできないものでして、病気や老化の促進材料って、ストレスが極めて大きな原因であることが医学界でも認められてきてるんです。

      ユーザーの好みを勝手に把握して、極めて短時間で集中的にリラックスするメソッドをぶち込んでくるでしょう。手順が確立されれば、短距離移動でも効果が発揮できるかもしれません。

      それからわざわざ車に取り付けるのか?という事。

      これについては、
      ・パーソナルな空間を一定時間確保でき、椅子・音響・空調で個室を作れる
      ・レンタルやシェアリングを前提とするため、初期費用が不要
      ・移動という行為をしながら健康増進ができる

      こういう観点から、自動車への設置は非常に合理的だと思います。

      もちろんクルマを利用しない層は一定数いるでしょうから、その場合は外部施設ができるかも。
      ただ日本の8割は田舎で、老人は増える一方。病院めちゃ混んでる。最悪移動治療院にもなるわけなので、技術が追いつけば爆発的普及を見せると思ってます。

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