ショートレポート:リコールの流れ

 

20分で書くショートレポート

今回はリコールについてです。

車のリコールがどんな形で発生するか、記事にしてみたいと思います。

 

 

リコールって何

まずリコールとは何かというと、

自動車の構造、装置又は性能が自動車の安全上、公害防止上の規定(道路運送車両の保安基準)に適応しなくなるおそれがある状態、又は適応していない状態で、原因が設計又は製作の過程にある場合に、その旨を国土交通省に届け出て自動車を回収し無料で修理する制度。(wikipediaより

とあります。

つまり装置・性能が各種保安基準・法令に適合しなくなるレベルの不具合を抱えている場合、リコールとなります。

この下のレベルが、「改善対策」「サービスキャンペーン」です。

 

もっとざっくり言ってしまうと、

  • リコール:車が動かない、突然止まる、走る曲がる止まるが機能しなくなる。事故が起こる。人が死ぬ。

こういったレベルです。やばいです。急を要します。

  • サービスキャンペーン:商品性が悪化する、うるさい、なんか気持ち悪い、錆びる、、とかとか。

改善対策はこの間のレベルですね。

 

 

リコールとかになる流れ

色んなパターンが有るのですが、市場で発覚するパターンを紹介します。

まず、ディーラーにユーザーから打ち上げが来ます。

  • 「ときどきエンジンがかかりにくいです」
  • 「曲がるときグラグラします」
  • 「この車なんか変です」

とかとか。

そうなると修理をするわけなんですが、

  • 走行距離に対して明らかに劣化量がおかしい
  • 変な壊れ方をしている
  • 普通発生しない事象だ
  • 全国各地で同一車種に対して同じ修理が繰り返されている

こういうことが起こると、自動車メーカーの故障情報を集めている市場調査室が動き出して、状況の詳細を調査し出します。

 

そして自動車メーカーの品質部門や開発部門に連絡が行き、不具合品の現品調査を開始。

同時に不具合が発生した部品の「部品メーカー」にも調査依頼書とか、品質要求などが発行され、正式な調査要求が送られます。

 

原因判明

解析の結果、不具合を起こした部品がやはり壊れていた、不具合の原因だった、となると、

  • どうして壊れたのか
  • どのようなタイミングで壊れたのか
  • 他の品物は大丈夫か
  • 設計自体が間違っていたのか、それとも生産段階での不具合なのか
  • 似た構造のものにも影響しないか
  • 対策は可能なのか
  • 対策品はすぐに作られるのか
  • この故障で最悪何が発生するのか
  • シビアリティ(問題のレベルの悪さ)はどの程度か

とかとかいろんな事を調べて資料を作ります。

 

最後のシビアリティが重要で、最悪人が死ぬレベルの不具合になると、超特急での対策が必要となります。他の仕事止めて、全速力対応です。

シビアリティが低く、多少うるさく感じるレベルとか、感覚が鋭い人以外気づかないと言ったレベルの不具合もあります。こういうのはマイナーチェンジで対策することも多いです。

 

で、原因が分かり、対策品の生産体制も整い、ディーラーへの周知、サービスマニュアルや工程表の書き換えなど、ありとあらゆる準備が整った段階で、リコールを国交省に届け出。

ユーザーさんにダイレクトメールを送付し、申し訳ないですがディーラーに来て頂き、車両の修理となります。。。

 

 

あとは責任区の明確化と、お金の割合ですね。

部品メーカーが全部負担ってことは少なく、半分半分とか、4割が完成車メーカー負担とかですね。

完成車メーカーもその仕様でOKを出した責任も有りますので、全部部品メーカーに押し付けるということはしないはずです(ある程度の理性があれば)

 

そして再発防止策を展開し、残務処理となります。

 

 

まとめ

あとリコールは設計段階が原因なものが7割以上であったり、

部品メーカーからリコールを出すという場合とか、

リコールって本当に申し訳なくて誰も喜ばないとか、

色んな話をしたかったんですが時間切れです。

 

幸いにも僕はまだリコールは経験していません。

今後も真摯にものづくりをしていきたいと思います。

 

以上です。

 

 

 

 

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2 件のコメント

  • 「リコールが申し訳ないこと」という認識を部品メーカーの方がお持ちだということが意外に感じました。
    ニュースでよく見るので(または話題にはならずとも三面記事に頻繁に出ていたりするので)「よくあること」だと思っていました。特に三菱の闇改修問題以降、国交省も口うるさくなって、実は大したことなくてもメーカーも国交省もすぐにリコール化する現状があるものと思っていたのですが、あれら一つ一つがそこまで大事だったのですね…。

  • コメントありがとうございます。

    ええと、リコールは出しちゃいけないもの、お客様にご迷惑をかけるものと言うのは、大大大前提の認識です。

    そのうえで、特に新しい技術においては、「100%不具合の種を摘み取って世の中に送り出す」事が大変難しいことである、と言う認識も持ち合わせています。

    これが逆になってはいけないと思っています。

    リコール嫌ですよ。
    みんな忙しいのにわざわざ整備工場やディーラーに出向いていただかなければならない。

    修理が入ったとはいえ、今まで乗っていた車が欠陥車だったみたいな扱いを感じる人もいるでしょう。
    本当に大丈夫なの?とか不安な気持ちになるわけじゃないですか。
    そういう気持ちにさせることって、有ってはいけないと思うんですね。

    特にリコールの原因が、ヒューマンエラー的な、じっくり時間をかけたり丁寧に見極めていれば摘み取れた種だったりすると、余計に技術者としては腹立たしいと思います。自分がやった仕事にミスがあるわけなので。

    まぁプロならその事実を受け止めて、しっかりと反省すると思います。そして最終的には、「しっかりと対策して修理をして、万全な状態にする」「同じ間違いは二度としない」と言う形で責任を取りますね。

    頭から「新技術だからそういう事もあるよね」というスタンスだったら、そいつは技術者失格だと思いますよ。
    だれに飯食わせてもらっているんだと。

    あくまでも個人の意見ですが、そんな感じです。

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