ホンダ・ステップワゴン(初代)

 

追加の偏見

90年代初頭の、死に体だったホンダが作り上げた、クリエイティブムーバ―という車両の第3弾。

1発目のオデッセイ、二の矢のCR-Vに続き、3番手に登板したのがこのステップワゴンでした。

おそらく当時、普通自動車規格での1ボックス型ミニバンを、ホンダは作ったことが無かったはず。それでも三菱との合併寸前まで追い込まれていたホンダは、考えられる限りの策を練り上げてこの車を世に送り出しました。

 

  • ベースとなる車が有りません!
    • シビックベースで作ろう。キャブオーバーではなくFFにすれば室内も広いし運転しやすい。

 

  • 重量が重くなるので衝突安全性の成立が難しいです!
    • 大柄なボディとミニバン特有のギミックによる重量増は仕方ない。削れるところは削る。
    • リアドアは左側1枚でいい。後ろのガラスはポップアップで。
    • リベットの目隠しも減らせ。
    • コンピューター駆使して削れるだけ削って設計しろ。強度は必要最低限でいい。

 

  • 新規製造設備導入で、コストが上がってしまいます!
    • 型式認証の対応コストを下げるため、エンジンと変速機は各1種類。
    • 限界まで軽くするから、馬力も落として低速に振れば大丈夫。

 

これ売れなかったら会社終わるから。最廉価のNは捨てグレード。売れ線のGとWで勝負だ!

・・・てな感じの猛烈なやり取りが行われ、世に出たステップは空前の大ヒットとなりました。

 

個人的に初代ステップワゴンは、ユーザーに何をしてほしい車か分かりやすいのが良かったのかなと思っています。

ボクシ―なデザインと大きく開くスライドドアで、人や荷物を載せる車なんだなとパッとイメージできる。イメージカラーも緑というアースカラーで、郊外へのお出かけに良い車、という感覚に訴えかける車両構成になっていると感じています。

 

そしてツイートにも書いた、「こどもといっしょにどこいこう」というキャッチコピー。


これはステップワゴンのキャラクターを非常に上手く表現していると考えています。「いつかはクラウン」に匹敵する名文といっても過言ではないでしょう。

完全に個人的な話になるのですが、長男が生まれてからこのコピーをふとした時に思い出すことが有るんですよ。そしたら、子供が無邪気な笑顔で芝生の上を右に左にと走り回っている姿が思いこされて、こみ上げてくるものが有ったりします。

 

 

 

これは今をときめくクリエイター佐藤可士和さんが、博報堂在籍時代に作ったコピー。

実際にかなり手ごたえを感じられたようで、そしてその後のクリエイター人生を決定づける大きな転機になったと、プロジェクトX内で語られていました。

参考記事:https://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140325/261710/

・・・佐藤さんはこれを機にホンダとの結びつきが非常に強くなり、最近ではNシリーズのトータルブランディングにも関わられています。

 

先述の強引な車体設計は、各部の強度不足を招いたりもしたようなのですが、そこは「設変(せっぺん=設計変更)のホンダ」と60年代のバイク屋家業だった頃から言われていた同社の本領発揮で、部品メーカー泣かせの細かい細かい設計変更を繰り返し、みるみるどんどんブラッシュアップされていったようです。

ステップワゴンはホンダに多額の現金を注ぎ込むことに成功し、2000年代を目前に失速していった日産・三菱をしり目に、日本を代表する自動車メーカーに成長させる原動力となりました。

 

 

Twitterでの声

 

 

 

まとめ

 

クリエイティブムーバ―が登場して以来、80年代までの同社のアイデンティティだった、

「F1のホンダ」「技術のホンダ」「走りのホンダ」

から、

「ファミリーカーのホンダ」「ミニバンのホンダ」

へと大きなかじ取りをしていくことになります。これには良い面悪い面有ったかと思うのですが、「お客様が欲しいものを提供する」という会社の社会的責任を果たすためには、必要な判断だったと思います。

ただこの段階で、「自社の立ち位置を再定義する」という大事な作業がなされなかったがために、2010年前後から再度の苦境に立たされることになります。誰に向けて車を作っているのか、というものがすごくぼやけていました。もっと言えば、ホンダが積み上げてきたものに対して、自信を持てなくなっていたようにも感じます。

その危機を救ったのが、軽自動車というジャンルを一段上に押し上げる原動力となった、N-BOXという同じく箱型のファミリーカーでした。

そして先述のようにNシリーズのブランディングには佐藤可士和さんが絡んでいるという事実。これには不思議な巡り合わせの様なものを感じるのです。

 

主要諸元(2.0 W)

基本性能

 

型式 E-RF1 最小回転半径 5.6m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 4.61m×1.7m×1.83m
ドア数 4 ホイールベース 2.8m
ミッション 4AT 前トレッド/後トレッド 1.49m/1.48m
AI-SHIFT 室内(全長×全幅×全高) 2.73m×1.58m×1.34m
4WS 車両重量 1460kg
シート列数 3 最大積載量 -kg
乗車定員 8名 車両総重量 -kg
ミッション位置 コラム 最低地上高 0.16m
マニュアルモード
標準色

サンマリノレッド、タイムグリーン・パール、ボーグシルバー・メタリック、ドルフィンブルー・パール、グラナダブラックパール、プリズムラベンダー・メタリック

オプション色

エンジン

エンジン型式 B20B 環境対策エンジン
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 燃料タンク容量 65リットル
可変気筒装置 燃費(10.15モード) 11.2km/L
総排気量 1972cc 燃費基準達成
最高出力 125ps 最大トルク/回転数
kg・m/rpm
18.5/4200

足回り

ステアリング 位置
ステアリングギア方式 パワーアシスト付ラック&ピニオン式
パワーステアリング
VGS/VGRS
サスペンション形式 ストラット式
ウイッシュボーン
高性能サスペンション

タイヤサイズ

195/65R15

195/65R15

ブレーキ形式

Vディスク式

ディスク式

 

主要諸元は、カーセンサー様から引用させていただきました

 

 

 

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