追加の偏見
4代目のインプレッサ。
会社の先輩に三代目に乗っている人がいて、その人が購入した直後にモデルチェンジが入り、「なんだよ!新型出るのかよ!」と大泣きした。そんなエピソードがあったので、その印象が強いモデルです。

実際先代はほんの4年しか発売されず、普通ならマイナーチェンジが後1回くらい入っても良かったと思うんですよね。トヨタグループに入った事によって、このインプレッサからいきなり作りやデザインのセンスが変わったように思います。個人的には好きなデザインです。良い意味で若々しい。
なかなか乗ったり触る機会がなかったのですが、今回帰省するにあたり、レンタカーとして借りたらなんとこれが出てきました。なのでインプレッションをしてみたいと思います
最初に結論を述べよう。
結論から言いますと、このツイートにすべて集約されております。
内装の質感と走りの安定感がアンバランス。
10万キロ超えでもビターっと地に張り付くように加速して、グイグイ頭入って曲がる。ただエントリーグレードとはいえ、プラの質感が軽自動車に感じるのとても残念。 pic.twitter.com/oClH4wERq7— 偏見で車を語るbot (@henken_car) 2019年4月12日
兎角もう一声!!と叫びたくなる車でした。
いやいい車なんですよ。でもそれを上手く活かしきれていないというか、
「もうちょっとやりようがあったんじゃないか?」
という気持ちが溢れてくる車だったんでございます。もう少し詳しく見ていきましょう。
外装

個人的に外装は好きです。この台のインプレッサ。
キャラクターなどの線をたくさん使ってあるものの、現行のように細かいラインを更に多用しているわけではないため、ゴチャ付いているような印象を受けることはありません。まだ良い意味でのシンプルさや、温かみが感じられます。
内装

ですが内装を見て少しがっかりしました。
もともとカタログやWEBサイトを見た際に、シンプルですが飾らずまとめた内装だと好印象だったんです。
それが、なんとも樹脂パーツが安っぽい。ひどい言い方すると、安い軽自動車を思わせるような、そんな質感だったんですね。

10万km走っているレンタカーということもあってか、各所の擦れ傷・塗装剥がれが多かった事も、その印象に拍車をかけてしまったかもしれません。
ただ、根本的に選んでいる素材がどうにもチープだったり、厚みや強度感が足りないような気がしてなりませんでした。
スバルではエントリークラスとなる車両とはいえ、ちょっと物足りない。。最低グレードだったから、質感落としていたのかなぁ?

あと驚いたのが サイドブレーキのレバーの根元。ここのパーツは比較的硬いパーツでカバーしてあったり、そもそも触れることができなかったりするのですが、インプは違いました。なんとリンクのジョイントアームを、合皮越しに触ることができたんです。
今までたくさん車を乗ってきたのですが、ここのリンクを直接触れることができる車は初めてではないかと思います。
意識して触らないとだめとはいえ・・・。うーむ。
内装に対する補足

ただ補足すると、今から2年ほど前、先代のハイブリッド仕様になった XV に同乗させてもらったことがあります。そ
の際は、そういった内装のチープさを感じた記憶はありません。やはりグレードや年式、走行距離でかなり印象が変わる部分もあるのかもしれません
また現行車両ではさらに内装のアップデートがかかって、かなり高級感を増したと聞いています。もし次期型を試乗する機会があったら、内装がどのぐらいグレードアップしたかを、十分注目して乗ってみたいと思います。
走りについて

それ以外、特に走りについては驚かされることばかりでした。
何もせず、本当にまっすぐ走る。すんごい直進安定性が高いんです。また段差を乗り上げた際に、ドライバーにはコトン、としっかり足が動いて衝撃をいなしている事が分かるスペンション。しっかりしています。ちなみに2Lグレードはスタビなどがついて、高速域や限界性能がもっと高くなっているとか。
「2Lクラスの出力を感じさせる1.6リッター」という触れ込みだったエンジンですが、これはあながち大げさではないな、と感じさせられました。
とにかく軽い。そして非常に低速からトルクが出て、発進や合流がとても楽です。車両重量が1260kgに抑え込まれているのも、かなりプラスに働いているのでしょう。

https://autoprove.net/subaru/impreza/113036/
またCVTとの組み合わせは想像以上に良いものでした。
やたらとエンジンにとって最適な回転数ばかりを追いかける代物ではなく、ドライバーの意図をくんでグイーン!とパワーを伝えてくれる出来のいい子。10万キロを超えているにもかかわらず、ジャダーのジャの字もない。
高速道路での加速で力不足を感じさせず、安定感抜群でクルーズできる感覚には、思わず「すごいな~」と声を出してしまいました。
このパワー感は、以前乗ったアクセラスポーツとは良い意味で違った部分だと思います。
ただ、少し気になる点も

かみさんにもインプを運転してもらったのですが、何点かネガを言っていました。
特に気になっていたのが、CVTについて。低速からドカンとトルクが出るセッティングに、最後まで慣れなかったようでした。
「なんかスムーズにスタートできなくて気持ち悪い」
自分も正直これは感じていた所で、じんわりスタートをしようとしても、ある踏み込み量を超えた瞬間から、突然ガン!と車が前に飛び出す挙動に悩まされました。もう少しふわっと、線形に加速ができるような味付けになっていると、よりいいのになと思います。
これがCVTのセッティングのせいなのか、劣化なのかは正直不明でしたが、、、、自分も最期まで、この特性を上手くコントロールできませんでした。

https://www.webcg.net/list/article?maker=6&model=57737dcf7765615e2a010000&page=2
一人で運転してる時には、どのくらい踏み込めばスピードが出るのかわかっているため、とても面白い特性だと思うのです。
でも、やはり同乗者、とくに子どもや妻を乗せて走っている際は、「酔わせない」「不快に思わせない」というのは非常に重要なことです。パワー感を出すための設定かもしれませんが、ちょっと個人的にはマイナスに感じました。
あとシートについてちょっとだけ不満点が残りまして、微妙に腰が痛くなってしまいました。80km程度走っただけで発症したので、自分にあっていなかったのかも。もしくはヘタリが大きかったのかもしれません。
燃費
あと、燃費は12~13km/Lくらいでした。割と予想通りの数字ですね。
こののり味で、15km/lくらい出たらホント文句なしだけど、それは求め過ぎか。
ただ移動手段としてのレンタカーという扱いを考えると、少しでも燃費がいいほうがいいなぁというのが人情です。まぁその分走りは楽しかったけどね。
Twitterでの声
写真で見る分には悪くない感じだったのが、実際運転してみてなんとも言えない気持ちに。
ただ先代XVの助手席に乗ったときは、然程チープさを感じなかったのですよ。あれ多少手が入っていたんですかね?— 偏見で車を語るbot (@henken_car) 2019年4月12日
両面テープが恐ろしいほど貼り付かない謎素材。強力過ぎるものを使うと剥がすときに謎素材ごとインパネから剥がれる
— Gmr (@TweetingGmr) 2019年4月12日
厳密な比較ではありませんが参考までに
旧型は2012年の2.0i
新型は2018年の1.6i
です。(どちらもAWD)
新型は、加速への反応は多少鈍さが残りますが、突然ガンと吹けるような事は無く、踏みやすかったです。
旧型の内装は、まさに仰る通りだと思います。2Lでも記事の画像と大差ありません。— 高令和義💴 (@kazuyoshi_taka) 2019年5月12日
まとめ
インプレッサは、非常に完成度の高い Cセグメントハッチでした。
今回高速道路を含めて、片道80キロほど移動するシチュエーションで走りました。この直進安定性の高さは、高速だろうがバイパスだろうが、田舎道だろうがどこでも非常に助けられ、楽に車を扱えました。まっすぐ走るということが、これほどまでに疲労を低減するのか、ということを新たな改めて感じさせられました。
水平対向エンジンによる安定性の要素なのか、それともボディなのか、足回りなのか。おそらくすべてが高度に起因しているのかと思うのですが、質実剛健という言葉が似合う走りでした。
正直、ここまでやってしまうのは少し過剰かもしれないと思うほどです。一度スバル車に乗ってずっと慣れてしまうと、これ以外の車が全て薄味に感じてしまうかもしれません。
ですが、
「ゴールをぶらさず、一部のユーザーに向けてがっつり響けばいい。」
そんなチャレンジングな姿勢は、崩さないでいてほしい。そう感じたレンタルになりました。
主要諸元(1.6 i-L)
基本性能
型式 | DBA-GP2 | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.42m×1.74m×1.47m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.65m |
ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.51m/1.52m |
AI-SHIFT | – | 室内(全長×全幅×全高) | 2.01m×1.49m×1.21m |
4WS | – | 車両重量 | 1260kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1535kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.15m |
マニュアルモード | – | ||
標準色 |
アイスシルバー・メタリック、ダークグレー・メタリック、オブシディアンブラック・パール、ディープチェリー・パール、プラズマブルー・シリカ |
||
オプション色 |
サテンホワイト・パール、カメリアレッド・パール |
エンジン
エンジン型式 | FB16 | 環境対策エンジン | H17年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 水平方向4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | – | 燃料タンク容量 | 55リットル |
可変気筒装置 | – | 燃費(JC08モード) | 17.6km/L |
総排気量 | 1599cc | 燃費(WLTCモード) | – |
燃費基準達成 | H22年度燃費基準 +25%達成車 |
||
最高出力 | 115ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
148(15.1)/4000 |
足回り
ステアリング | 位置 | 右 |
---|---|---|
ステアリングギア方式 | パワーアシスト付ラック&ピニオン式 | |
パワーステアリング | ◯ | |
VGS/VGRS | – | |
サスペンション形式 | 前 | ストラット式 |
後 | ダブルウィッシュボーン | |
高性能サスペンション |
– |
|
タイヤサイズ | 前 |
195/65R15 |
後 |
195/65R15 |
|
ブレーキ形式 | 前 |
Vディスク式 |
後 |
ディスク式 |
主要諸元は、カーセンサー様から引用させていただきました
以前からツイッターをフォローさせて頂いており、最近ブログを知り見させて頂いております。
3代目インプレッサ!
インプレッサの中でも、1番デザインが好みです。4代目や現行も嫌いではないのですが、3代目は若々しくていいなあと思います。
ただ、このクラスの中古を見る中で3代目は数が少なくて、今から買おうと思ったら4代目がいいかなと思いまして、興味深くレポートを見させていただきました。
特に1600の方を検討しているのですが、内装はあまり気にしないので、積極的に選んで良いのかと安心?しました。
コメントありがとうございます。
BLOGもどんどん更新していきたいのですが、こうしたコメントをいただけると元気が出ます。
3代目はあっという間にモデルチェンジしてしまった気がしますね。
ルーフレールとブリスターフェンダーがついたXVが結構好みだったりします。
インプレした4代目ですが、1600ccでもびっくりするくらい走りました。パワー感は2Lくらいに感じましたね。
あまり乱暴に使われるような車でもないので、定期的にメンテが入っている車両なら安心して乗れると思います。