スバル・サンバー いわゆる農道のポルシェ。軽トラ唯一のRRレイアウトを採用し、何気に4気筒。荷台下から勇ましい音を奏でながら、あぜ道をゆっくり駆ける。中の人は「営農サンバー」で送り迎えしてもらっていたおじいちゃん子なので、思い入れが強い。 pic.twitter.com/lhHEeTEZZP
— 偏見で車を語るbot (@henken_car) 2017年4月25日
概要
1961年に発売された初代から2012年(平成24年)4月1日まで販売されていた6代目モデルまで同社が自社開発、および自社生産を行っていた。7代目以降はダイハツ・ハイゼットのOEMとなり、ダイハツ工業が生産している。
スバル生産時代は、モデルチェンジを繰り返しつつも、リアエンド床下にエンジンを横置きに搭載した「リアエンジン」レイアウトを採用してきた。
特に積空差の大きい軽トラックにとっては、荷台の床下にあるエンジンは恰好のバラスト役を果たすことから、空車時でも十全なトラクションが確保され、安定した走行、登坂能力を得ている。
さらに日本においては乗用車でも普及していなかった四輪独立懸架を1961年の発売当初から採用している。
追加の偏見
技術の変態集団スバルが作り上げた、コダワリまくった軽トラック。
一口に軽トラと言っても色々有るんだよ~、という説明をする時に、いの一番に出てくるのがこいつ。
まさか荷台の下にエンジン積むとはね。そして直列4気筒。整備性とか部品代とか、そういう事は考えないわけではないでしょう。だけど、自分たちが決めた「こうでなければいけない!」という強い意志を通す。そうでなければ、この仕様を続けることは出来ませんて。
概要にも書いたけど、RRなのは、空荷の時でも後輪のグリップを確保するためらしい。実際爺ちゃんも、「スバルのは、あぜ道を登る時によく粘っていい」と言っていました。

とくにSEPC厨の心を輝かせてやまないのが、スーパーチャージャーエンジンの存在。
搭載グレードの出力は58馬力、トルクに至っては7.5kgを叩き出す。エンジン回転に比例してぐりぐり飛び出していく様は、まさに驚くほど速い。あと音がいい。
扱いやすさなどに関しては、ダイハツ時代となってからのターボのほうが洗練されている。また数値的な馬力、パワーウェイトレシオ等もダイハツ時代のほうが高い。しかしながら、
「スーパーチャージャー」
というメカメカしい言葉の持つ魅力とメカノイズ、そして後軸を蹴飛ばして走っているんだ!という感覚は、チープなステアリングを握るものから脳汁を溢れさせるに十分なエネルギーを持っていると思う。
Twitterでの声
あと、エンジンを止めてもファンが動いてると言う、故障と思ってしまう変態仕様
も書いて欲しかったですw— ちびっく (@chivic_Type_R) 2017年10月26日
エンジンが隠れてる黒カバーの所はマイナスドライバーで普通に開くと言う整備のしやすさ笑
スバルの人が笑いながら言うてた🤣 https://t.co/u3VScIQTlY— 田舎の走り屋さん (@penkun74) 2018年1月11日
サンバーはエンジンユニット交換よりラジエター液交換の方が面倒な車です()
— おなかぷよぷよ@技術情報収集 (@tweetest8) 2018年1月12日
真冬の道東では水温上がんないんですよねー
— 竹爺 (@Sangarian) 2018年1月12日
漁業の町で育ったわたくしは軽トラといえばハイゼットでした。
ウチの親父さんが「サンバーだとエンジンが後ろにあるから、水モノ乗せらんねぇ。」って言ってたのが印象的です。— 是政ざんくさん (@KoremasaZank) 2017年4月25日
まとめ
先述のTweetに膝を打ちました。たしかに農家の人は使っているのをよく見るが、漁業関係者はハイゼットやキャリイが多かった。
「RRだと塩水がエンジンにかかってオシャカになるからだめ」
この発想はなかったなぁ。かなり面白い情報でした。たしかに塩水ジャバジャバかかるもんね。

Tweetにも書きましたが、農作業の手伝いをする際に荷台に乗ったり、部活の送り迎えをしてもらったり、雨の日自転車を荷台に乗せて高校まで迎えに来てもらったりと、サンバーにはお世話になりました。じいちゃんは3,4,5代目と乗り継いでいましたが、個人的には4代目の思い入れが深いです。子供心に、「牛みたいな色だなぁ」と思っていた記憶が蘇ってきました。
皆に愛されたサンバー。軽トラ史、いや車史に燦然と輝く車両であることは、間違いないと思います。
主要諸元(2005年11月~2008年6月生産モデル 660 TB 三方開 4WD)
基本性能
型式 | LE-TT2 | 最小回転半径 | 3.9m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 3.4m×1.48m×1.82m |
ドア数 | 2 | ホイールベース | 1.89m |
ミッション | 5MT | 前トレッド/後トレッド | 1.28m/1.28m |
AI-SHIFT | – | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | – | 車両重量 | 780kg |
シート列数 | 1 | 最大積載量 | 350kg |
乗車定員 | 2名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.19m |
マニュアルモード | – | ||
標準色 |
– |
||
オプション色 |
– |
エンジン
エンジン型式 | EN07 | 環境対策エンジン | H12年基準 ☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒SOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | – | 燃料タンク容量 | 40リットル |
可変気筒装置 | – | 燃費(10.15モード) | 17km/L |
総排気量 | 658cc | 燃費基準達成 | H22年度燃費基準 達成車 |
最高出力 | 48ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
58(5.9)/3200 |
足回り
ステアリング | 位置 | 右 |
---|---|---|
ステアリングギア方式 | ラック&ピニオン式 | |
パワーステアリング | △ | |
VGS/VGRS | – | |
サスペンション形式 | 前 | ストラット式 |
後 | セミトレーリングアーム式 | |
高性能サスペンション |
– |
|
タイヤサイズ | 前 |
145R12-6PRLT |
後 |
145R12-6PRLT |
|
ブレーキ形式 | 前 |
Vディスク式 |
後 |
ドラム式 |
主要諸元は、カーセンサー様から引用させていただきました
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