トヨタ・プログレ 小さな高級車。5ナンバーサイズでセルシオ並みの車を作ろうがコンセプト。作り自体は実直かつとても丁寧で、全仕様で直6搭載。3リッターのマシンはかなり力強い走りを見せる。おじいちゃんが大切に乗っているのを見るとうれしくなる車 pic.twitter.com/mvGjDODOmQ
— 偏見で車を語るbot (@henken_car) 2017年5月23日
概要
メルセデス・ベンツ・CクラスやBMW・3シリーズに該当する「小さな高級車」がキャッチコピー。車体全幅を5ナンバー枠相当と極めてコンパクトに抑えていることが特徴。車格は小さいが、室内空間は11代目クラウン並みとかなり広い。
エンジンは2.5L, 3.0L共に全て直6で、FRおよび4WDとなる。
品質はクラウン以上のセルシオ品質と謳われ、以下のような特別仕様、並びに最新テクノロジーが採用されている。
- 全色5層コート
- 吸音材を多用して静粛性を向上
- レーダークルーズコントロール装備
- 本革シート
- 高性能オーディオ
- カーテンエアバッグ
- NAVI・AI-SHIFT(カーナビと連動してコーナーでシフトUP/DOWNする機構:プログレで日本車初搭載)
しかしプログレ、兄弟車のブレビス共に売上は伸びず、登場10年目の2007年8月をもって販売を終了、一度もフルモデルチェンジすることなく9年の歴史に幕を下ろした。
サイズの割に生産コストがかかり、車両販売価格がクラウン以上となったことや、当時は「小さな高級車」というコンセプトが受け入れられなかった事などが理由に挙げられる。
追加の偏見
小さな高級車
この、
「高級車は大きくて立派なものでなければいけない!」
という一般的な概念から外れた所に商機を求めるという、極めて難易度が高い戦略にもとづき作られたのがプログレ。
で、結果は先述の通り売れなかった。ニッチ過ぎるよね。流石に。。
あと高級車って、メーカー名と車名でのブランド力が引っ張る部分が多分にあります。BMWやメルセデスが売れていたのも、そういった部分大きいんじゃないでしょうか(ちなみに中の人は90年代の3シリーズ大好きです)。
いきなり出てきたプログレという車に対して同反応していいかわからなかったユーザーも多かったのではないでしょうか。小さいのに価格が高いっていう事実に対する拒否反応。あと競合がマークⅡという、長い歴史がある身内っていうのも強すぎる。。

プログレと言えば外観も特徴的です。
外目が一般的なヘッドライトで、内側が丸めのフォグという、コレ以外に余り見たことがない異系ライトのコンビネーション。敢えて言えばアルピーヌ・A110とかになるんでしょうか。これ当初センチュリーにも使われる予定だったデザインの「ボツ案」だったとの情報もあります。
何れにしろかなり好みが分かれる車両であることは、容易に想像できますね。僕も出た当時は不思議な印象を持った事を強く覚えています。ただ今となっては、これがプログレの個性だと受け止めている部分もあります。格好いいかというと言葉に詰まるのですが、決して安っぽくはなく、下品な印象は受けません。
乗り味については、自分は運転したことがないものの、後席に乗せてもらったことはあります。変な狭さは一切感じませんでした。アルテッツァと同じフレームを使っているとは思えないくらい。そして6気筒のスムーズさ。静かにスーッと加速していくなぁ、高級車だなぁこいつは。という感情が湧き上がってきたのを覚えています。
おじいさんたちが乗っているのを目にするんですが、小さくて小回りがきいて上質で、ほんとこれで十分すぎるでしょうと感じてしまう一台であることは間違いないと思います。
Twitterでの声
この前納車で乗ったときよく走るなぁとは思ったけどまさかの直6かよ… https://t.co/CP87G1DCPH
— きもたん (@kimotan1200) 2018年1月24日
見栄貼りたい人は多いけど道は狭い金沢でよく見かける車。下手に大きい車買って、子供が遊学館とか石工とか行ったら学校まで送り迎え不可能になる街なので・・・。 https://t.co/13S4X575Vi
— cl (@02cl01) 2018年1月24日
この車本当に良かったよ必要以上に大きくしないで5ナンバーサイズの上級車、今の時代あえてこう言う車を見直してほしい・・・
さらにはダウンサイジングに合わせて2Lであえて5ナンバー・・・
かつての日本らしい小さな高級車をみてみたいものです・・・— やっぱり~明日からがんばるぅ~ (@RR_SilverGhost) 2017年6月4日
この車本当に良かったよ必要以上に大きくしないで5ナンバーサイズの上級車、今の時代あえてこう言う車を見直してほしい・・・
さらにはダウンサイジングに合わせて2Lであえて5ナンバー・・・
かつての日本らしい小さな高級車をみてみたいものです・・・— やっぱり~明日からがんばるぅ~ (@RR_SilverGhost) 2017年6月4日
いま、車好きが望んでいるのはこういう「ごく普通の高級車」のような気がする。てか日本のクルマって何故にこう「面白く無くなって」しまったのか?(マジで欧州車しか魅力を感じなくなった) https://t.co/FbnHV2na5t
— さすらいのセルポ@仕事で日常生活が不可能 (@mmg25115) 2018年1月27日
後期型はススが溜まりやすい直噴エンジンD4と完成度の低い5速ATなのでISCVやスロットルの洗浄が面倒なら前期型がオススメ。
ちなみにオリジンは前期型3リッターを試作車ラインで魔製造したもの。 https://t.co/S3Efo18Mso— 朝ごはん【迷飛行機】4月16日熊本を忘れるな! (@tyousyokunohito) 2018年4月18日
まとめ
この車2JZ搭載しているので、ターボ乗っけたら~~ なんて言葉がたまに出てくるんですが、個人的にはこのままゆったりと優雅に乗り続けるのが一番素敵なんじゃなかろうかと思ったりします。
当のトヨタさんが、マークXをカムリに統合させてしまい、統合プラットフォームのTNGAでの車台共通化を推し進めている真っ最中。カローラもそれに伴い3ナンバー化するとの噂すらあります。また市場も、世界のみならず日本においても、大型ミニバンや大型SUVを求めている層が厚いのが現状です。
ますますこういった、「小さな高級車」というニッチなカテゴリは、今すぐに新規車両が出てくることは無いだろうなぁと感じられるわけであります。
まぁこのプログレ、中古車価格はかなり落ち着いてきていますし、今敢えて乗るにはとてもいい車両ではないかと思うんですよ。作りは間違いなくしっかりしています。まぁ直噴や5ATを最初に投入したのでそれに伴う不具合とかも有るみたいですが、格安で手に入ればその辺も帳消しになるというもの。とくにATはオイル交換をマメにやっておけばかなり不具合は低減できます。
世間のトレンドから少し離れて、本質的にいい車に乗りたいと考えている方にとっては、絶妙の外し具合のチョイスだと感じる次第です。
主要諸元(3.0 NC300)
基本性能
型式 | GF-JCG11 | 最小回転半径 | 5.1m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.5m×1.7m×1.44m |
ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.78m |
ミッション | 4AT | 前トレッド/後トレッド | 1.48m/1.46m |
AI-SHIFT | – | 室内(全長×全幅×全高) | 1.95m×1.47m×1.17m |
4WS | – | 車両重量 | 1480kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1755kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.16m |
マニュアルモード | – | ||
標準色 |
ブルーマイカ、シルバーメタリック、ブルーメタリック、レッドマイカ、ダークグリーンマイカP.I.O.、ダークレッドマイカ、イエローパールマイカ、グリーンマイカメタリック |
||
オプション色 |
– |
エンジン
エンジン型式 | 2JZ-GE | 環境対策エンジン | – |
---|---|---|---|
種類 | 直列6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | – | 燃料タンク容量 | 70リットル |
可変気筒装置 | – | 燃費(10.15モード) | 10km/L |
総排気量 | 2997cc | 燃費基準達成 | – |
最高出力 | 215ps | 最大トルク/回転数 kg・m/rpm |
30/3800 |
足回り
ステアリング | 位置 | 右 |
---|---|---|
ステアリングギア方式 | パワーアシスト付ラック&ピニオン式 | |
パワーステアリング | ◯ | |
VGS/VGRS | – | |
サスペンション形式 | 前 | ダブルウィッシュボーン |
後 | ダブルウィッシュボーン | |
高性能サスペンション |
– |
|
タイヤサイズ | 前 |
195/65R15 |
後 |
195/65R15 |
|
ブレーキ形式 | 前 |
Vディスク式 |
後 |
ディスク式 |
主要諸元は、カーセンサー様から引用させていただきました
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